二重NATとは?|オンラインゲームでつながりにくい原因と直し方を解説

二重NATとは?|オンラインゲームでつながりにくい原因と直し方を解説

オンラインゲームで「回線速度は悪くないのに、なぜかフレンドの部屋に入りにくい」「ボイスチャットやパーティー接続が不安定」「NATタイプが良くならない」と感じることがあります。こうしたときに疑いたい原因のひとつが、二重NATです。

二重NATは、初心者には少し分かりにくい言葉ですが、仕組み自体はそこまで複雑ではありません。ざっくり言えば、NATを行う機器が家庭内で2台重なっている状態です。これがあると、オンラインゲームでは接続しにくさや相性問題が起きやすくなります。

目次
  1. 二重NATとは何か
  2. どんな構成で起きるのか
  3. オンラインゲームで起きやすい症状
  4. NATタイプとの違い
  5. 確認方法
  6. 直し方と改善策
  7. やってはいけない考え方
  8. 関連記事

二重NATとは、NATを行う機器が2台ある状態

NATは、家庭内のプライベートIPアドレスと、インターネット通信に使うグローバルIPアドレスを変換する仕組みに関わります。Nintendoの案内でも、NAT越えがうまくできないとオンライン対戦や協力プレイができない場合があると説明されています。

先に結論

二重NATは、ルーターの役割を持つ機器が家庭内で二重に動いている状態です。これにより通信経路が複雑になり、オンラインゲームでは「つながりにくい」「相手によって接続できない」といった症状が出やすくなります。

Xboxサポートでも、モデムやゲートウェイの先にさらに別のルーターがあり、両方の機器が NAT を実行している場合に二重 NAT が発生しうると案内されています。つまり、速度不足というより、接続の通り方の問題として見るべきものです。

どんな構成で起きるのか

家庭で多いのは、次のような構成です。

二重NATが起きやすい構成
  • ホームゲートウェイの下に市販ルーターをつないでいる
  • ONU一体型機器の下に、さらにルーターをルーターモードでつないでいる
  • モバイル回線ルーターの先に別のWi-Fiルーターを重ねている
  • メッシュWi-Fiや中継機の設定が、想定外にルーターモードになっている

たとえば、回線事業者から貸与されたホームゲートウェイがすでにルーター機能を持っているのに、その下に市販ルーターをさらにルーターモードでつないでいると、二重NATが起きやすくなります。

前に作った ルーターとONUの違いの記事 でも触れたように、家庭によっては見た目で役割が分かりにくいことがあります。だからこそ、まずは「今ある機器が何をしているか」を整理することが大切です。

オンラインゲームで起きやすい症状

二重NATがあると、ネットそのものは使えていても、オンラインゲームでは次のような症状が出やすくなります。

よくある症状
  • フレンドの部屋に入りにくい
  • パーティーチャットやボイスチャットが不安定
  • 特定の相手とだけつながらない
  • マッチングや招待が失敗しやすい
  • NATタイプが改善しにくい
  • ゲーム機のネットワーク診断で警告が出る

Xboxサポートでも、二重NATがあるとマルチプレイヤーゲームやパーティーのホストや参加などに支障が出る可能性があると説明されています。Switchでも、NAT越えがうまくできないと対戦や協力プレイができない場合があります。

NATタイプとの違い

ここは混同しやすいポイントです。NATタイプと二重NATは、まったく同じ意味ではありません。

項目 意味 初心者向けの見方
NATタイプ 通信の通りやすさを示す状態や分類 Open / Moderate / Strict や A〜F などの表示で見る
二重NAT NATを行う機器が二重になっている構成上の問題 NATタイプ悪化の原因候補のひとつとして疑う

つまり、二重NATは NATタイプが悪くなる原因のひとつ として考えると分かりやすいです。NATタイプそのものの説明は、すでに公開している NATタイプの記事 とセットで読むと理解しやすくなります。

こんなときは二重NATを疑いやすい

次のような状況なら、速度やPingだけではなく二重NATも確認したほうがいいです。

疑いやすいケース
  • ホームゲートウェイと市販ルーターを両方使っている
  • 引っ越しや機器交換後からオンライン接続が不安定になった
  • Wi-Fiルーターを追加したあと、ゲームの接続だけ悪くなった
  • NATタイプが思ったより改善しない
  • ゲーム機やXboxで二重NATの警告が出る

速度測定では問題が見えにくいので、「回線は速いのに、つながり方だけが不安定」というときほど候補に入りやすいです。

確認方法は機器構成の見直しが基本

二重NATの確認は、まず物理的な構成を見直すのが基本です。自宅にある機器を順に確認して、ルーターの役割をしている機器が2台ないかを見るだけでも方向性が見えます。

確認するときの見方
  1. 回線事業者の機器がホームゲートウェイかどうか確認する
  2. その下に市販ルーターをつないでいないか確認する
  3. 市販ルーターがルーターモードかAPモードかを見る
  4. ゲーム機やXboxのネットワーク診断に警告がないか確認する

Xboxでは、ネットワーク設定で二重NATが検出された場合の確認手順が案内されています。Switchでも接続テストでNATタイプを確認できるので、症状とあわせて見ておくと切り分けがしやすくなります。

直し方は「ルーター機能を重ねない」が基本

改善の基本はシンプルです。ルーターとして動く機器を1台に整理することです。

改善しやすい対策
  1. ホームゲートウェイか市販ルーターのどちらを主役にするか決める
    両方をルーターモードで動かさないのが基本です。
  2. 市販ルーターをAPモードやブリッジモードにする
    Wi-Fiだけ担当させる形にすると、二重NATを避けやすくなります。
  3. 不要なルーター機能を切る
    設定画面でルーターモードになっていないか確認します。
  4. 機器構成を整理したあとで再起動する
    上位機器から順に立ち上げると切り分けしやすくなります。
  5. 改善しない場合は回線事業者やメーカーへ相談する
    貸与機器の仕様や契約環境が関わることがあります。

自己流で大きく設定を触るより、回線事業者の機器と市販ルーターのどちらがルーター役なのかを先に確認するほうが安全です。特に、ホームゲートウェイの下に市販ルーターを増設している環境では、この整理だけで改善することがあります。

やってはいけない考え方

二重NATは、単に「速度が遅い」問題ではありません。だから、速度測定だけで安心したり、逆に速度が出ているから機器構成を疑わなかったりすると、原因を見落としやすくなります。

注意したい点

分からないままポート開放や詳細設定を増やすより、まずは機器構成を整理するほうが先です。二重NATが残ったまま細かい設定だけを触っても、根本の改善につながらないことがあります。

二重NATは「接続しにくさ」の原因として見る

オンラインゲームの回線トラブルというと、つい速度やPingだけを見がちです。ただ、実際にはつながりやすさそのものが問題になっていることもあります。二重NATは、まさにその代表的な原因のひとつです。

フレンドと遊びにくい、部屋に入りにくい、チャットや招待だけ不安定といった症状があるなら、速度以外の視点として二重NATを疑う価値があります。NATタイプやルーター構成とあわせて見ると、原因をかなり切り分けやすくなります。

この記事のポイント
  • 二重NATは、NATを行う機器が2台ある状態
  • オンラインゲームでは、つながりにくさや相性問題の原因になりやすい
  • ホームゲートウェイ+市販ルーターの構成で起きやすい
  • NATタイプと二重NATは同じ意味ではなく、二重NATは原因候補のひとつ
  • 改善の基本は、ルーター役の機器を1台に整理すること

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